〔ゲームに取り組み全体像を掴む〕
SDGs把握のためのゲーム
先日、柳川市の古民家で行われた【SDGsを具体的なアクションにつなげよう!】ワークショップに参加し、SDGsの全体像を把握するゲームを行いました。
SDGsは国連で採択された『持続可能な開発目標』のことで、
- 「貧困をなくそう」
- 「質の高い教育をみんなに」
- 「ジェンダー平等を実現しよう」
等、世界が取り組むべき課題について、互いに関連し合う17の目標があります。
(こちらの記事も参照してみてください)
今回のゲームは、参加者10名それぞれが、与えられたゴールを達成し、豊かな世界をつくるために各種プロジェクトに取り組むというものでした。
SDGsゲームの概要
このゲームには参加者一人一人に役割があります。私は『人間賛歌の伝道師(あったかい社会をつくりたい人)』を選びました(他には『大いなる富』『悠々自適』『貧困撲滅の聖者』『環境保護の闘志』がありました)。
10人それぞれに、お金カード、タイムカード、意思カードが配られ、お金と時間を使ってプロジェクト活動を行います。
私のゴールは『黄色(社会を表します)の意思カードを10枚集める』でした。
私たち10人の世界には『世界の状況メーター』があり、どんなプロジェクトが遂行されたかで、経済、環境、社会の3分野がどれだけ豊かになっているかが示されます。
例えば交通インフラを整えるプロジェクトが遂行されると、経済のメーターは上がるけれど環境のメーターは下がる等、メーターが変化していくので、私たちは自分のゴールを目指しつつ、バランスの良い社会を目指す必要がありました。
私に与えられた役割を遂行
最初にそれぞれにプロジェクトが4つ与えられましたが、私は集めたい黄色の意思カードを得られる案件が手元に1つしかありませんでした。
しかもそれには世界の経済がある程度豊かにならないと実行できないという条件があり、お金もかかるプロジェクトでした。
交渉は自由なので、まずはメンバーに声をかけてお金を折半し、経済の必要メーターを上げました。
その結果その人が得た報酬も半分もらったので資金も集まりました。
次に黄色の意思カードが得られるプロジェクトを持っている複数の人に声をかけ、自分が持っていた別のプロジェクトと交換してもらったり、譲ってもらったりしました。
これらの行動は、現実世界に置き換えると、次のように考えられます。
- プロジェクトの交換=相手に合う案件を紹介し合う
- 時間をお金と交換=時給を払って仕事をしてもらう
- 意思カードの譲渡=自分の思いや経験を人に伝える
これらが私にとっては目からウロコで、
「ああ、そうか!現実社会でもこのように人と関わっていけばいいのか!」
と思いました。
ゲーム進行の核心
ゲームは前半、後半に分かれており、前半が終わった時に世界の状況バロメーターは、経済が14、環境が7、社会が2、ゴール達成者は10人中4人でした。
この時点で、私自身は
- 『教育の無償化』
- 『社会保障の維持』
- 『マイクロファイナンスの促進』
- 『イノベーション支援』
を達成し、残り6つのプロジェクトに取り組まなくてはならない状況でした。
後半は、自分の目標を達成した人が中心になって、誰が何を求めているかを把握して人と人をつなげたり、相手に必要なものを寄付したりと、ゴールしていない人たちの支援を始めました。
私も周りにたくさん助けていただき、おかげで目標を達成できたので、次は自分が支援する方に回りました。
そのようにして後半が終わった時には、世界の状況バロメーターが経済21、環境12、社会14と、前半終了時に比べバランスの良いものになっていました。
ただ、ゴール達成者は10人中9人、最後はみんなで残る一人を助けようとしたのですが、私たちの世界に時間(タイムカード)がなくなってしまい、どうしても一人は達成できませんでした。
でもファシリテーターからは100点満点の99点をいただくことができました。
このゲームは、いつもこのようなバランスになるようにできているわけではなく、ある時のゲームでは経済24、環境2、社会1という結果になったそうです(この時の参加者は経営者ばかりだったとか)。
ゲームを終えて振り返る
ゲーム終了後の振り返りでは、
「それぞれの目標が違っても、みんなで世界をつくるという意識があれば、バランスの良い世界がつくれる」
「困っている人がいて、何で困っているかを知れば助けられる」
というような感想が出ました。
現実世界でも、各自がやろうと思えばできることがあるのに、知らなかったらそれをすることができません。
ですから、まずは世界の実態、課題、目標を知ること、そして知ったことを広めることがとても大事だと思いました。
SDGsの本質
SDGsの本質は
- 世界はつながっている そして私も起点
- 誰も取り残さない
- 見える化(目標を見える化し共有することによって行動が変わる)
- バックキャスティング(到達点から逆算して何をするか)
の4点だと習いました。
これらを意識して、SDGsを具体的な取り組みにつなげていきたいと思います。
あなたはどんな役割を担って世界をつくりたいですか?
この記事へのコメントはありません。