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【誰もが暮らしやすい環境とは?】

〔障碍者目線で考えるのは難しい〕

健常者と障碍者が入れ替わった世界

東大で、『バリアフルレストラン』という体験イベントがありました。
これは、公益財団法人日本ケアフィット共有機構がつくった『二足歩行が障害者になる世界』を体験するレストランで、「障害の社会モデルの考え方」を直感的に感じてもらうことを目的につくられたそうです。

実際に、このレストランに行った記者のニュース記事「『車いすが健常者・二足歩行が障害者』の世界が体験できるレストランに行ってきた」(『ねとらぼ』2月15日付)を読みました。

入店前から周到に用意されている

このレストランは入店前に
「車いすユーザーが暮らしやすい環境とは?」
を考え、記入するそうです。
私は難病を抱える夫や、施設に入っている母の車いすを押す経験をしているので、いくつかのことを考えました。

  • あちこちに十分な数の車いすが置いてあること
  • 乗ってもグラグラしない頑丈な車いすが用意されていること
  • 車いすが通るのに十分な通路があること
  • 車いすに乗っていても手が届くところに物があること
  • 車いすに乗ったまま席に着いた時にテーブルの高さや奥行きが十分であること
  • 車いすで移動できるスロープやエレベーターがあること
  • 走り回る子供が車いすと衝突しないよう注意すること
  • 車いすの車輪が動きやすい床にすること
公共機関常設の車椅子

レストランに入ってみると

さて、実際にレストランに入った様子を読むと、全てが車いすに乗った時の目線で作られているので、健常者には天井も、棚も、テーブルも、低すぎるそうです。
読んでいて、まるで『ロード・オブ・ザ・リング』に出てくるホビット(身長が低い種族)の家のようだと思いました。

車いすを利用する人は手が汚れるのでおしぼりが多めに置いてあったり、ドリンクバーでとったドリンクがこぼれないようにふたができるようになっていたりします。
これだけであれば、大柄な方は大変かな、という程度なのですが、一番衝撃的だったのは精神面のことです。

お店の人がやたらと“親切に”かまってくれること、スタッフたちが健常者に対して迷惑そうなそぶりを見せること、そんなスタッフが裏でオーナーに叱られているのが聞こえること(わざとでしょう)……体験した記者は苦しくなり、泣きたくなり、帰りたくなったそうです。
「こんな社会だったら、私、引きこもってしまうかも……」
と書いていました。

障碍者の夫に共感できるか訊くと

空港や大きな施設などでは車いすに乗ることもある夫に、
「この気持ち、わかる?」
と尋ねたところ、
「すごくよくわかる!」
という答えが返ってきました。

私は正直なところ、席を譲ってもらえなくて具合が悪くなるというようなことがない限り、
「周りに気を遣ってもらっている」
という意識しかなかったので、そういう風に感じていることを知りませんでした。

  • 車いすによっては座り心地が不安定で、常に痛い思いをしている
  • 健常者にそばをすり抜けられると怖い
  • 乗り越えられるくらいのわずかな段差でも、体に衝撃がある
  • テーブルなどが使いづらい
  • エレベーターに人がいると暗い気持ちになる
  • 自動販売機のボタンなどに手が届かない

などを思いつくままに述べた後、夫は
「人間扱いされていない、と感じることもある」
と言っていました。


ケアラーである私もわかっていなかった当事者の不便さや思いを、もっと伝えていきたいと思いました
このレストランは、今年秋には一般向けにオープンする予定だそうです。
一度行ってみたいと思います。

誰もが暮らしやすいのは、どのような環境だと思いますか?

介護をする側とされる側

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