〔主人公として生きていくために〕
キャラクター作りは分析と分類から
新型コロナウイルスの影響で市立図書館が休館になる前に、たくさんの本を借りてきました。
その中の一冊に『キャラ設定自由自在 すぐにできるキャラクター作り』(エルスウェア編集、美術出版社)があります。
もともとは漫画のキャラクターを設定するためのノウハウ本なのですが、絵本づくりにも活かせるかな、と思って借りてみたところ、これが予想外に面白かったのです。特に、古今東西のキャラクターたちを分析し、典型的な14パターンに分けているところ。
小説や映画の主人公も、そして実在の人物も、大きく分ければ14パターンのどこか、または複数にまたがって属する感じなのです。
分類はこんな感じで
例えば、『パターン2 満たされぬ者』は、自分自身も若い頃そうだったし、周りにもそういう人を多く見ます。肉体的、精神的、社会的な欠陥を埋めるため、あるいはより高度な存在になるために、困難に立ち向かうというキャラクターです。
中学生、高校生の頃は、コンプレックスを抱え、不自由な環境を嘆き、日々立ちはだかる人間関係等の壁に立ち向かいながら、
「なんとかこの町を出て自由になりたい。自分の使命を見つけたい」
ともがいていました。これをもっと極端に、あるいは壮大な設定にすると、ヒーローものや成長物語などの作品の主人公になるのでしょう。
この本にはパターンごとにチャートがあり、そこを埋めていきながらキャラクターを作り込んでいくようになっています。
放浪している原因は何か、目的は何か、彼・彼女の満たされぬものは何で、欠けているものは何か、そしてどうなっていくか等々。これは客観的に自分の人生を見て、生き方の分析をする時に、とても役に立つと思うのです。
自分自身を当てはめていくと、
- 若い頃は『満たされぬ者』
- 教員時代は『囚われの姫』(姫のように美しいという意味ではなく、物理的、社会的、精神的に何かに囚われているものという意味です)
- セブ時代は『未熟な後継者』
- 現在は『武装する女戦士』になろうとしているところ
でしょうか。
ちなみにその他のパターンは
- 『2つの顔を持つ男』
- 『時空を超えた恋人』
- 『危ない博士』
- 『創造主に挑むもの』
- 『陰に立つ実力者』
- 『欺く道化師』
- 『魔法使いの弟子』
- 『導く賢者』
- 『双子』(精神的なつながりをもったもの、飼い主と犬なども)
- 『兄弟たち』(戦隊モノや、仲間、チームも)
です。
自分を主人公に見立ててみる
自分を物語の主人公に見立てて考えてみると、この主人公には主体性が足りないなとか、もっとこうすればいいのに等、自分の足りない部分が見えてきます。
思いがけず興味深い本に出会え、充実した読書タイムを過ごしました。
人生を物語にすると、あなたはどんなタイプの主人公ですか?
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