誰もいなくなった教室

【感染拡大にどう対処しますか?】

〔突然の要請に日本中が大騒ぎに〕

コロナウイルス感染症が広がり、人々の不安が大きくなる中、安倍首相が『全国全ての小中高校ならびに特別支援学校の臨時休校要請』を打ち出しましたが、それがあまりにもいきなりのことだったので、各方面で混乱が起きています。

一気に噴出した数多くの課題

臨時休校にすること自体は子供たちの安全のためですから否定しませんが、木曜日夜の要請で月曜日からの休校……平日たった1日でその準備をするというのは無茶な話です。
各家庭、企業もそうですが、学校現場でもたくさんの課題が出たことは想像に難くありません。

  • 休み中、子供たちが家にいられる状況かどうか?
  • 残った授業内容をどうするか?
  • それに伴う評価をどうするか?
  • 卒業式をどうするか?
  • 問題を抱える児童生徒の継続指導をどうするか?

教育委員会の決定を受けて職員会議をする時間も、十分ではなかったと思います。
明日からの臨時休校を決めた地域では各家庭への連絡も大変だったでしょうし、苦情(学校に言っても仕方ないのですが、それがわからない保護者が多いのが現実です)受付もきっとあったと思います。
子供をもつ教員は自分の家庭のことも考えなければなりません(児童生徒が登校しないからと教員のテレワークを認める学校があるとは思えません)。

高温は体調悪化のサイン

各学校の対応はどうなっているか

さて、上記の課題について、各学校ではどのように取り組んでいるのでしょう?

私の住む八女市の小学校(中学校も)では、要請通り月曜日から休校し、学童保育に行っていない子供のうち低学年児童と特別支援学級の子は、希望に応じて学校で過ごせるようにしました。
防災ラジオやHPでの周知も迅速でした。

留守番をするのが難しい子供を抱える共働き家庭や一人親家庭にとって、登校可能というのは助かる措置だと思います。
子供と過ごせる状況にあっても、
「他の子が行くなら」
と学校に行きたい子供、行かせたい保護者が出てきそうな気もしますが。

100%登校でない場合は不公平になるので、授業を進めるわけにはいかないと思います。
すると、教室で課題を出して自習のような形になるのでしょうか。
そして、同じ課題を自宅にいる子供たちにも伝える……毎日、全家庭への連絡が必要になるかも知れません。
もっと学校や家庭のネット環境が整備されていれば、登校した子もしていない子もオンライン授業を受けられるのですが、それができる地域は少ないでしょう。

6年生特有の課題は多く

5年生までの児童は新年度に何らかのフォローができるかもしれませんが、6年生はどうだろうかと、指導計画を調べてみました。
2月終わりだと、もう重要な単元は学習し終えていて、学級によってはまとめの問題を残すのみなので、自習でも大丈夫でしょう(あとは本人の自発性と家庭の教育力に頼るしかありませんね)。フォローが必要そうなのは、算数の『いろいろな単位』の学習(7時間)くらいでしょうか。

転校の予定がある場合は、地域によって措置が違うので、その対応も必要です。
できなかった単元の評価はなし、指導要録(全児童の学籍や1年分の指導の記録を残しておくもの)も今までの学校生活分で書くしかないでしょう。

卒業式は一生に一度しかないものなので、どのような形でもできれば実施したいというのが、学校、家庭共通の気持ちだと思います。
ここは各学校(地域で統一か?)の対応にかかっています。

手洗いは防疫の基本

突然行われた修了式に戸惑いも

今まで通りに学校生活が続くと思っていたら、いきなり修了式になってしまい、たくさんの荷物を抱えて下校したであろう子供たちの気持ちはどんなだろうと思います。
休みになっても遊びに行けるわけではないので、ストレスがかかるでしょう。
そちらのフォローも考えていきたいものです。

先生方も、
「あと半月で学年のまとめをしよう」
「最後にお楽しみ会で思い出づくりをしよう」
などと計画していたことと思います。
私も、インフルエンザの流行で卒業前の学級が閉鎖になってしまい、卒業式だけは実施したものの全てが中途半端になってしまって切ない思いをしたことがあるので、今回の先生たちの気持ちがよくわかります。


きっと様々なところで、それぞれが大変な思いをしていることでしょう。
コロナウイルスの一刻も早い収束を祈るばかりです。

あなたは今回の感染拡大にどのように対処しますか?

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