介護をする側とされる側

【どのように介護を学びますか?】

〔肩ひじ張らずに介護生活を〕

ペコロスさんの著作から

以前ご紹介したペコロスさんの介護漫画第二弾を読了しました。

ペコロスこと岡野雄一さんの『ペコロスの母の玉手箱』(2014年 朝日新聞出版)は、認知症のお母様との最後の15ヶ月間を描いたものです。
1巻目ではだんだんボケていくお母様の様子が自分の母親と被って、しんどい思いもしながら読みましたが、2巻ではお母さまの認知が進み、幼女のように可愛くなっており、温かい気持ちで読むことができます。
まさに私の母も、今、このような状態です。

ペコロスさんの著作

自分の現状と照らし合わせながら

この漫画のすごいところは、単に息子から見た認知症の母親の姿を描くだけでなく、ボーッとしている時の母親が考えているであろうことや、おかしなことを言っている時の頭の中などを想像して、お母様の視点から描かれているお話もあることです。

私の母は現在福岡県内の介護施設にお世話になっていますが、自分がいるところをずっと暮らした大分県だと思い込んだり、友人たちがすぐそばにいるようなことを言ったり、
「お父さん(母にとっては夫。25年前に亡くなっています)が来た」
と言ったりします。
ああ、きっと頭の中では、大分で暮らしたり、お友達と過ごしたり、亡くなった人に会ったりしているのだろうなと、私も思っていました。

けれども今までは、『認知症による症状』と捉えていたものが、この本を読んで、実際に自由になって時空を超えているのかもしれない、と思うようになりました。
漫画の中に幽体離脱をする場面が何回か描かれていますが、体の自由がきかなくなったり、認知能力が低下したりする代わりに、もしかしたら幽体離脱をするという術を身につけているのかもしれません。

認知症の第一人者が語ったこと

そういえば、1月にNHKスペシャルで、『認知症の第一人者が認知症になった』というドキュメンタリーを放映していました。
認知症は不確かな状態と正常な状態とが混在します。正常な状態の時に、不確かな状態だった自分を分析するのですから、まるで浦島太郎が村と竜宮城とを行き来して、
「竜宮城はこうだったよ」
と話しているような感じを受けました。

その認知症の第一人者、長谷川和夫さん(91歳!)は、老人がだんだん発語しなくなるのは、自分の言葉に自信がなくなり、殻に閉じこもるからだというようなことをおっしゃっていました。
ペコロスさんは、お母様が現実とは違うことを言った時に、決して
「そうじゃない」
などと直さず相槌を打っています。
自分の言葉をいちいち訂正されていたら、誰でも不安になり、自分の言葉に自信がなくなりますね。

長谷川さんはまた、
「老人で一番嬉しいことは、まだ社会の役に立つことができると自覚すること」
とおっしゃっていました。
母は夫の講演会の話題になると、
「私も講演をしたい」
と言います。
2児の母として、お寺の坊守として、茶道の講師として生きてきた自分の人生を、何らかの形で残したいのかな、と思います。

梅を眺めて楽しむ母

ゆっくり幸せに死へと向かう姿

ペコロスさんのお母様は、晩年、見えない糸と見えない針で、熱心に縫い物をされていたそうです。きっと大切な人たちのために、素敵なものを縫っていたのでしょう。
ペコロスさんは、お母様がゆっくり死へと向かう姿を、亡くなったお父様が見守り、迎えに来る様子で描いています。夫のもとへ行くお母様はとても幸せそうで、きっとこの漫画を読んで、親御さんを看取った多くの方が安心しただろうなと思いました。

私もこの漫画を、母と向き合う時の予習に役立てています。今日は母のところへ行き、一緒にいつものコースを回って楽しんできたいと思います。

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