〔女子児童誘拐事件から考える〕
小学6年生の女子児童が誘拐され、ネット上でつながっていた男性が逮捕されました。
「知らない人について行ってはいけません」
ということは小学校に上がる前から言われているはずで、6年生ともなれば見知らぬ大人についていくことがどんなに怖いことかわかりそうなものですが、この子にとって男性は『知らない人』ではなかったのでしょう。
小学生もスマートフォンを持つ時代
小学生がスマホを持つ時代になり、インターネットを利用した犯罪の種類はこれからも増えていくことが予想されます。
自画撮り画像の拡散等、外出しなくても事件に巻き込まれてしまう可能性がある現在、『自分で自分の身を守る』ということが、本当に大切になってきました。
海外では当たり前の警戒心
私は数年前までセブで暮らしていたので、毎日が『自分の身を守る』の連続でした。
私が住んでいたのは治安の良い場所でしたが、それでも
「日本人はお金持ち」
と思っている現地の人に狙われはしないか、と用心したものです。
また、当時は交通ルールが守られず車の運転がひどい状態だったので、交通事故に遭わないように過剰なほど気をつけていました。
家にいても強盗が入ってくる危険がありましたから、油断はできません。
まだインフラが整っていなかったので、家やお店でも衛生面等に気をつけないと病気になってしまう可能性がありました。
一日じゅう、身を守るために気を張っている状態です。
平和に暮らせているという錯覚
それに比べて日本は、持ち物に気をつけなくてもスリに遭うことは少ないし、衛生面に気をつけることもあまりないし、平和に暮らせるように見えます。
けれども、日本の子供たちにとって日々の暮らしは、学校でいじめにあわないように気をつけ、選択肢の少ない教育を我慢して受け、忙しい日課をこなし、かなり気を張っている状態なのではないかと思うのです。
その中で、気を許して本音で話ができるネット上の友達や仲間は、精神面の救いになる反面、相手が悪い企みをもっている場合にはつけこまれやすいのだと思います。
慣れない海外で日本人に会ったり、
「日本が好きだ、日本に知り合いがいる」
という現地の人に出会ったりして、心を許したばかりに事件に巻き込まれるのと近い感じかもしれません。
昔と違う注意が必要
子供がまだ小さい頃、
「知らない人についていってはいけません」
「車に気をつけなさい」
と口を酸っぱくして言っていたのと同じように、もっと危機意識をもってネット利用に伴う危険を伝えていかなければならないなと思います。
これからの時代、
「スマホを持たせない」
「ネットを使わせない」
ということは難しいと思うので、使うのであれば自分で自分の身を守れるようにしたいと思います。
自分の身を守れるようになるまでは、ルールを設ける、大人がチェックする、万一不安な状況になったらすぐに相談できるようにしておく等の対策が必要でしょう。
加えて、家族内でSNSを利用し、練習する時間があるといいですね。
そして、何より大切なのは、普段から家族同士、近所同士の繋がりを大切にしておき、大人が心に余裕をもって子供たちを見守ることではないでしょうか。
あなたは自分で自分の身を守るためにどんなことをしますか?
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