〔素晴らしい実践〕
自主性重んじる教育
先日、千代田区立麹町中学校の取り組みについて書きましたが、今回は、同じように生徒の主体性を重んじる教育をしている世田谷区立桜丘中学校を紹介します。
桜丘学校のミッションは『楽しさを知らなければ、幸福を追求することはできない。だから楽しい3年間を過ごしてほしい』。
この学校では、校則、制服、持ち物の規制、チャイム、定期テストが廃止されました。
『勉強する場所自由、黒板の撮影可、何時に来ても良い、何時に帰っても良い、メイク自由』あたりは、賛否両論出てきそうですが、生徒総会で決まったことは、法律に触れることや命に関わること以外なら実現するよう努力するとのことで、昨年度は自動販売機の設置、校庭の芝生化、体育館への冷房導入なども総会で決まったようです。
“世界は変えられる”を体感するために
生徒の要望を実現化させるのは、
「大人になった時に世界中で活躍してほしいから。誰でも世界は変えられることを知ってほしいから」
だそうです。
確かに、
「これが決まりだから」
「こうすることになっている」
「みんなもやっているでしょう」
「我慢しなさい」
などと、説明もなく押し付けられることに子どもの頃から慣れてしまうと、疑問をもたない、だから変えようともしない、主体性のない人間になってしまうことが予想できます。
“変更”を変更することも
今年の総会では『定期テストの復活』を訴える生徒が出てきたということで、
「良いことだと思ってやってみたら、想像していなかったデメリットがあった」
ということを学ぶのも、定期テスト復活派と廃止派で意見を戦わせるのも、生徒たちにとってとても良い経験になると思いました。
学校改革は他にも
この学校のすごいところは生徒の自主性を尊重するのと同時に、ユニバーサルデザイン(年齢、性別、障害の有無等を問わず、あらゆる人々が利用し やすいようにあらかじめ設計すること)の手法を用いた授業改善をし、インクルーシブ教育(障害のある者と障害のない者が共に学ぶ教育)を実践しているところ。
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「学校に挑戦は不要」
というメッセージを送ってくる、『学校教育の常識』に縛られた先生からは疑問視されそうな内容ですが、現在の学校教育に改革が必要なことは明らかです。
では、どうしていくのが最良なのか、試行錯誤する勇気のある校長先生が、今後も出てくることを望みます。
前進する校長
桜丘中学校の西郷孝彦校長は、特別支援学校、公立中学校の教師、教頭を務め、2010年に桜丘中学校に就任されました。
まもなく『校則なくした中学校 たったひとつの校長ルール』が発売されるそうです。
これからも西郷校長の発言、桜丘中の取り組みに注目していきたいと思っています。
あなたが中学生だったら、どのような学校に通いたいですか?
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