〔話してみて初めて分かること〕
世代が違うと興味関心も違う
先日行われた『政治学級活性化研究会』では、主催者が決めた数人ずつのグループで活動をしました。
私が所属したグループは3つの地区の方が混ざっており、私が一番若く、一番高齢の方は80代後半の方でした。
グループワークの前に自己紹介をし、今一番興味があること等について話したのですが、世代の違う方のお話がとても興味深かったです。
在宅介護に思うこと
O市から来られた60歳近いAさんは、最近高齢の母親と同居を始め、在宅介護をしているそうです。介護の大変さに家族全員がとても苦労しているとのこと。
O市といえば医療・福祉が充実しているところなので、施設にお世話になることを考えると良いのにな、と思いました。
自宅で過ごさせてあげたいという気持ちはとてもよく分かりますが、もしも認知症の母が私の家で一緒に生活をしていたらと想像すると、私たち家族の生活を維持する自信がありません。私は労働経営者なので、介護に時間を割けばその時間は仕事ができず、経済的に苦しくなるからです。月に何回か施設を訪問して、母と一緒に出かけるだけでもすごく労力を使うのに、在宅介護をされている方は毎日毎時間、どれだけ体力を使うのだろうと思います。
認知症の進み具合や体の具合によっては、赤ちゃんが家にいるのと同じで始終目が離せないことでしょう。体が大きい分、赤ちゃんを育てるよりも大変な面があるかもしれません。自由に出かけられない、自分の時間をつくれない等のストレスも重なるでしょう。
私は娘に、
「私がボケたらすぐに施設に入れてね。始めは不安で泣き叫ぶかもしれないけれど、結局はその方がお互いのためになるから気にせず入れてね」
と今から話しています。
でもお話を聞いていて、まだ、
「自分たちの生活を犠牲にしても、親は家で介護するべき」
という風潮があるのだなあと思いました。
退職世代にもある世代間格差
同じくO市から来られたBさんと、H市から来られたCさんは共に70代男性。
「最近の世の中はおかしい。社会性が歪んでいて、昔とは全く変わってしまった。地元でグループ活動しようとしても60代の人と話が合わないから難しい」
というBさんと、
「徳のない高齢者が増えた。最近の若い者の方がインターネットを使いこなす分、知識もあるし、考え方もしっかりしてる。若いもんは間違ってるという高齢者が間違ってる」
というCさん。
「元気があってバランス感覚のある高齢者なら良いが、元気なだけでバランス感覚に欠けた気難しい高齢者はたちが悪い」
と、口を揃えて言っていました。
退職をして地域活動に力を入れている方々の間でも、世代間格差があるということを、初めて知りました。
偶然一緒になった元教員グループ
6人グループを2つに分けて活動する時にご一緒したのは、O市から来られたDさんと、Y市から来られたEさん。お二人とも80代だったのですが、お話を聴いてみると、Dさんは元小学校の校長先生、Eさんは元中学校の国語の先生でした。
私たちは元教師3人組で、午後からの活動に取り組むことになりました。母よりも高齢の方々から「古き良き時代」の教員生活のお話をうかがえて、楽しい時間になりました。
たまにはこうして、違う世代の方とお話をするのも、刺激があって良いですね。
あなたはどんな世代の方とどんなお話をしてみたいですか?