子どもの自己コントロール力協会

【食品ロス減のため何を考えますか?】

食品ロスを減らすための工夫とは

〔発想の転換で食品ロスを防ぐ〕

恵方巻の功罪

少し前の話になりますが、あなたは2月3日の節分の日、恵方巻を食べましたか?
我が家でも西南西やや西を向いて、巻き寿司をいただきました。
恵方巻の由来はよくわからないそうですが、昔は大阪で食べられていたものが、コンビニエンスストアで扱い出したのをきっかけに、20年くらい前に全国に広がったようです。

さて、この恵方巻、『SDGsジャーナル』2月3日付の記事によると、年間257億円以上の市場になっているそうです。
そのため各スーパー、コンビニでは恵方巻を多めに生産し、大量の売れ残りが食品ロスだとして問題視されました。
金額に換算すると、10億円分が廃棄処分になるのだとか。
これでは恵方巻に使われる食材は無駄になりますし、廃棄コストもかかります。
これは恵方巻に限ったことでなく、土用の丑の日のうなぎや、クリスマスケーキなどにも当てはまることです。

そこでファミリーマートが販売戦略を変えました。
その戦略で土用の丑の日のうなぎを出した結果、売上は下がったものの、売れ残りがなくなり廃棄コストが80%削減されたことで、利益額は70%増えました。
どのような戦略だったと思いますか?

給食指導による残食減少

少し内容は違いますが、このお話を聞いた時に私は、教員時代の給食指導を思い出しました。
私の初任の学校は小規模校で、全校児童が家庭科室で給食をいただいていました。
私が赴任した時は、全員に同じ量の給食を盛りつけていたのですが、体の小さい低学年や食の細い子が残してしまうので、もったいないなと思っていました。
そこで、盛りつける前に
「少なめ」「普通」
を申告してもらうことにしました。

すると、少なめにして残った分は、普通盛りを全部食べ終えて
「もっと食べたい」
「おかわりをしたい」
という子が食べられるようにしたので、残食がなくなりました。

ファミリーマートの販売戦略

ファミリーマートの戦略も事前に申告してもらう、『完全予約制』でした。
初めから売れるとわかっている分だけを作れば、売れ残りはなくなります。
予約をとる……たったそれだけのことですが、店側としては
「予約をする手間を嫌がるお客さんが、うちで買ってくれなくなるのではないか」
という不安から、なかなか踏み出せないのではないかと思います。

けれども先に書いたように、売り上げが減っても廃棄コストが下がったことで、利益率が上がりました。食品ロスが減少し、企業としても利益を上げられる、これは成功事例の一つだと思います。

あなたの身の回りの食品ロス減少のためにどんなことが考えられますか?

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