〔人生の設計は自分の手で行う〕
先日、私のInstagram『元小学校教師のホンネ』を読んで、現役の先生がメッセージをくださいました。
「共感することばかりです。私も、教師を辞めることにしました」
現役の先生からのメッセージ
同じようなメッセージを、若い先生から時々いただきます。
「学校勤務が辛くて辞めたいから、その後どうしたら良いか、アドバイスください」
というものです。
辞めたい理由は、長時間勤務が辛い、職員室の人間関係が辛い、保護者の対応が辛い等、『教員あるある』のことばかり。
そんな時私は、次のようなことを話します。
- 自分が教員を辞める時に考えたこと、準備したこと
- 教員を辞めてどう行動したか、その結果どうなったか
- 教員でなくてもやれることはたくさんあるけれど、教員マインドを変えるのが一番大変
- マインドを変えて教員を続けるか、休職して考える時間をとるか、辞めてマインドを変えるか、自分で選ぶしかない
ところが今回の先生は、今までメッセージをくださった方とは違い、とても明るいのです。
「辞めたくないけれど、このままでは心身がもたない」
というのではなく、やりたいことがあって積極的に辞める感じでした。
zoomで行った交流
その先生は
「海外に行って働きたい」
ということだったので、
「一度お話をしましょう」
ということにしました。
「Skypeとzoomとどちらが良いですか?」
とメッセージを送ったところ、
「使ったことがないので、zoomでお願いしたいです」
とのこと。
「やったことがないから」
と尻込みするのでなく、チャレンジする姿勢が素敵だな、と思いました。
zoomでのお話は、『平日の20時から』と決まりました。
20時、つながった画像を見ると停車中の車の中。
「退勤中ですか?」
と尋ねたら
「会議が終わらなくて20時までに帰宅できませんでしたー」
と笑っています。
「待っていますから、とりあえず帰宅してください」
ということで、20時過ぎからお話を始めました。
勤務時間外の20時まで会議があるところが『学校あるある』です。
導入されたタイムカードは、何の役割も果たしていないそうです。
主体的に未来を選び進む勇気
その先生は親の希望もあって教員になったけれど、
「自分には合わない、広い世界を見たい、いろんな国の人と交流したい」
と思って、親の反対を押し切って退職を決め、海外での就職口を探しているとのこと。
まだ決定はしていないけれど、世界各国の『日本の教師が経験を活かしてできそうな仕事』を探して、履歴書を送ったというのですから、素晴らしい行動力ですね。
その先生が今年度いっぱい勤める学校は関東圏にありますが、職場の話を聞くと私の教員時代と全く変わっていません。
私が退職をしたのは2013年ですから、この変化の激しい時代に、7年もの間、学校現場には何の変化もなかったのだなと呆れました。
むしろ、私が勤めてきた学校よりも封建的で、
「それはパワハラでしょう」
ということがまかり通っている感じでした。
その先生はそれが原因で辞めるわけではなく、
「どの職員室もこんな感じだと思ってました」
と笑っていましたが。
数年間教員を勤めた20代半ばのその先生は、
「30までに自分のやりたいことをやって、その後結婚して、子供を産んで……」
と、しっかり人生計画を立てていました。
自分の人生を主体的に生きているからこそ、学校現場では自分を活かせないことに気づいたのでしょう。
日本の教育現場がこのようにして、力のある先生を離職させ、真面目な先生を精神疾患に追い込み、優秀な人材を失っていることに文科省はもっと危機感をもってほしいと思いました。
「一度一緒に呑みたいですね。これからも交流していきましょう」
というお話をして、zoomを切りました。
あなたは自分の人生を主体的に生きていますか?
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