〔親孝行を考える〕
2つの親孝行
- 昨日は施設でお世話になっている母のところへ行ってきました。
要介護認定が2から3になったので、施設の方やケアマネージャーさんと4人で、書類の手続きをしたり施設での行動目標を立て直したりしたのです。
私の母は脳腫瘍の手術を2回受けましたが、今のところは再発の傾向もなく、食欲も旺盛です。
すっかり足が弱くなって前回の訪問時からは歩行器を使うようになりましたが、昨日も一緒に外出をして好物のお寿司を一緒に食べました。 - 一週間前には大阪に住む夫の父親に会い、久しぶりにお話をして楽しく過ごしました。
持っていった八女茶を淹れたらとても喜んでくれて嬉しかったです。
できるだけの親孝行をしたいと思った時に、前回の歴史ボランティア講座で習ったことを思い出しました。
地元の小学校を訪問した時のこと、学校の壁に『梅松の孝』という字を見つけたのですが、どういう意味かわかりませんでした。
その内容を、先日参加した講座で知ることができたのです。
賞賛される親孝行
1821年に私が住んでいる地域に男の子の双子が生まれ、梅次郎、松次郎と名付けられました。
母親が病気で寝ている生活だったので、双子は小さい頃からよく働いて両親を助けたそうです。
例えば、お母さんが
「腰が痛い」
と言えば、薪を背負って往復6kmの道のりを歩き、それを売ったお金で塩を買って腰を温めたというお話が残っています。
また、夜、お母さんが
「飴が食べたい」
と言ったので、真っ暗な中を歩いて飴を買いに行き、橋を渡るところで落としてしまったため家と飴屋を2往復したというお話も。
2人の孝行ぶりを知った地元在住の藩士が米4俵を褒美として与え、柳川藩主もそれを聞いて米5俵を与えたそうです。
ちなみにこの2人は成人してからは、八女のお茶を関西地方に売りに行き、帰りに関西の呉服を仕入れて八女で売るという商売をしたようです。
良い行いの基礎として
きっと地元の小学校ではこの話を子供たちに聞かせ、
「両親を大切にしましょう」
という話をしているのでしょう。
昔から『孝は百行の基。一孝立ちて万全これに従う』と言います。
「親孝行というのは様々な良い行いの基礎になる。だから親孝行な人は自然に良いことができて徳が集まる」
ということですね。
そういう意味で子供のうちから『親孝行』について考えさせたいものです。
孔子が弟子に
「親からいただいた体だからと健康に気をつけるのも親孝行、日々徳を積もうと思って生活をすることも親孝行」
と話したそうですが、そうやっていつも親のことを意識するということが大切なのでしょう。
そう考えると、ずっと前に亡くなった父への孝行もできます。
これからも両親から授かった生命、時間を大切にして、毎日を生きていきたいと思います。
あなたはどのように親孝行をしますか?