〔新学期を迎える教育現場に向けて〕
ただでさえ猛烈に忙しい新年度準備
最近、新型コロナウイルス感染症関連のデマがはびこっていたので、Twitterを見ていませんでした。
けれども今週から新学期が始まる学校が多いので、久しぶりに先生方のツイートを見てみると、不安の声がいっぱいでした。
教員時代を振り返ると、春休みは、旧年度のまとめ(一番大変なのは、卒業後20年間保存しておく指導要録です。32歳未満の方の成績や行動の記録は、まだ卒業校にあるはずです)と新年度の準備で大忙しでした。
特に異動があった年は、新しい環境やその学校独特のやり方に慣れるのが大変です。
更に今年は新型コロナウイルス 感染症が拡大している真っ最中に、多くの学校が新年度をスタートさせることになりました。
業務に加えて発生するイレギュラー
先生方は、子供たちに配る布マスクを手作りしたり(自主的にならまだしも、校長命令でやらされて、しかも材料代は自腹で、不満いっぱいの先生も……)、学校じゅうを消毒したりと、例年にはない準備に追われてきました。
けれども教師は医療従事者ではなく、保健関連の専門知識もありません(養護教諭は別です)。インフルエンザやノロウイルスが流行した時、私にできたのは、
- 手洗いうがい消毒の励行
- グループで学習をしたり給食を食べたりするのをやめること
- 子供達の登校前下校後の消毒
- 保湿の工夫(濡れタオルを教室中に干すなど)
- 一定時間ごとの換気
くらいでした。
消毒と言っても、学校で配られた一般的な液体スプレーで、机や棚を拭く程度です。
感染への恐怖と同居した思い出
一人がインフルエンザにかかると、その前後左右の席の子をはじめ、続々と感染が広がり、あっという間に学級閉鎖、学年閉鎖になってしまった経験を何度もしてきました。
その対応に追われて授業どころではなくなるし、どんなに気をつけていても教師自身が感染することもあります。
今回の新型コロナウイルス感染症も、もしも誰かから感染が始まったら、あっという間に広がるのではないかと先生方は不安に思っています。学級から感染者が出てしまい、批判されるのを恐れている先生も少なくありません。
もちろん、子供たちも、保護者の皆さんも不安でしょう。
くれぐれも生命と健康を第一に
今回は死に至る可能性も高く、もしも学校での感染で死者が出たりしたら、子供達のショックはどんなに大きいことか。
臨時休校にする時も準備する間もないほど急でしたが、再開に際しても十分な備えができていないのが現状のようなので、新型コロナウイルス が子供達の間で蔓延しないようにと祈るばかりです。
また、新年度の忙しさに、経験したことのない忙しさが加わる先生方は、くれぐれも無理をせず休養の時間をとって欲しいと思います。
学級開きからの『黄金の3日間』(この3日で1年間の学級経営の充実度が左右されると言われています)、そしてその後の学校生活が、安全に充実したものになりますように。
あなたの地域の学校はどのような状況ですか?