〔職業により変わるお金の概念〕
決算書を見ながら考えた
我が社は現在、決算書作成の真っ只中。
これは、教員時代や会社員時代にはなかった仕事で、自分とお金との付き合い方も変わってきたなあと思います。
教員時代は、
「使うお金=お給料」
で、これは
「使うお金=お小遣い」
だった子供の頃と同じ感覚でした。
けれども会社員時代には、どのように利益を生むか、与えられた予算の中でできることを考えました。
現在は自分の会社をもっていますから、世の中にどんなものを提供するか、それをどのようにつくったり仕入れたりするか、そのために経費はどのくらいかかるか、利益はどのくらい出るか、それを次にどう活かすか、税金はどのくらいかかるか、融資がどのくらい必要かということを考える必要があります。
お金は単にもらって使うものではなく、会社を経営し続けていくために、回したり、増やしたりするものに変わりました。
お金のことを知るのは大事なこと
日本では、お金のことを話題にするのはなんとなく憚られる風潮がありますが、私はもっとお金のことをざっくばらんに口にしても良いのではないかなと考えています。
お金は一生使っていく大切なもので、自分の仕事や生き方にも大きな影響を与えます。
子供は少なくとも一人暮らしを始める前に、できれば小さなうちから、お金の仕組みを学ぶことが必要だと思います。
- お金はどのようにできるの?
- どうしてお店によって品物の価格が違うの?
- どうして古くなったのに価値が上がるものがあるの?
- どうしてお金持ちと貧乏な人がいるの?
…恥ずかしいことに私は教員時代、これらの疑問に答えられませんでした。
クラスの中に、毎日同じ服を着てくる子がいた時、教員時代の私が見ていたのは、目の前の子供の健康のことや虐待がないかというようなこと。
それらももちろん大切ですが、
その子が『貧困の連鎖』から抜け出すために、どんなことを身につけさせる必要があるか、
ということまでは考えられませんでした。
また、もしそれを考える時間的余裕と知識があったとしても、学校教育の中に『お金の勉強』を取り入れるのはとても難しいことだったと思います。
あの子は今、どのような生活をしているだろう、と時々思い出します。
お金の形態も変わり続ける
仕事の仕方も、お金の形態も、どんどん複雑に変わっていく世の中ですから、私たち大人も目の前のことだけでなく、広く社会を見ていかないと置いていかれてしまうな、と感じています。
世の中は全てのことがつながっていますから、日本全体の状況、世界の状況にも注意しておきたいものです。
コロナウイルスが広がっている……亡くなった方や罹患して苦しんでいる方々やそのご家族に思いを馳せることも、周囲の方々を心配することも、コロナウイルスについて知ることも、予防も大事。
そして、このウイルスの拡大が、世界経済にどのような影響を与え、それが私たちの生活にどう関わってくるのかを考えることも大事です。
お金のことを知らなかったばかりに、またはお金に関する間違った情報を信じたために人生をふいにするようなことがないよう、お金教育を広めていきたいものです。
あなたはお金のことをどのように学びますか?