〔年末大仏壇のすす払いを通して〕
日本一の大仏壇のすすを払う
先日、八女伝統工芸館で行われたすす払いに参加してきました。
私の住む八女市には伝統工芸品がたくさんあり、それらを展示、紹介、販売しているのが八女伝統工芸館です。
八女伝統工芸館では、
- 八女福島仏壇
- 八女提灯
- 久留米絣
- 八女石灯ろう
- 八女手すき和紙
- 八女矢
- 八女竹細工
- 八女和こま
- 八女すだれ
- 焼き物
- 木工品
などが見られますが、中でも目を引くのが、日本一の大型仏壇。
この仏壇は、高さ6.5m、幅3.8m、奥行き2.5m、重さ2tもあり、金箔が輝いて、それは見事です。
国指定伝統的工芸品『八女福島仏壇』の宣伝のために、八女福島仏壇仏具協同組合が1991年に製作し、材料費だけで約3,500万円をかけたそうです。
今、仮にこれと同じものを作ろうと思うと1億5,000万円くらいかかるそうですが、職人さんの数も減り、これと同じものを作るのはもう無理なのだとか。
毎年年末には、この日本一の仏壇のすす払いが行われており、私は今年初めて参加をさせていただきました。
一年の終わりのすす払いは清々しい
まず15名の仏壇職人さんたちが、先にダチョウの羽を取り付けた長さ6mの竹を使って、すす払いをします。
その後、私たち一般客も体験させていただくのですが、この竹がよくしなるし重いので、お子さんたちは職人さんに一緒に竹を持ってもらっていました。
竹の先につけた、ふわふわのダチョウの羽で仏壇に触れるか触れないかくらいの感覚で、優しくすすを払っていきます。
正直、きちんとすすやほこりが払えているのかどうかはわかりませんが、1年の終わりに立派な仏壇を掃除している感覚というのは、なんとなく清々しくて良いものです。
自分の内側に1年間ためてしまった無駄なものや厄なども、一緒に払っているような気がしました。
この後、職人さんたちが修理等をして、最後に磨いて、掃除を終えるのだそうです。
丁寧に作った美味しいぜんざいも
すす払いの後は、小豆から煮た美味しいぜんざいと、手作りのお漬物をいただきました。
冬休み中の昼前の時間帯なので、もっともっとお子さんが参加してくれると嬉しいなと思いました。
「私の故郷には日本一の仏壇があって、年末にはみんなですす払いをするのよ」
なんて、ちょっとした自慢になると思うのですが。
あなたはどのような思いで年末の大掃除をしますか?